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世界の食品市場の2016年トレンド予測

食品業界の市場調査をグローバルに展開しているイノーバ・データベース(オランダ)は11月17日、製品開発の動向調査から最近の傾向は”clean eating(クリーン・イーティング)”でオーガニック製品の開発の活発化、“free from”(使用しない)などに特化した製品開発の増加がみられると発表した。オーガニック(有機)を主張する製品開発の増加率は2013年上半期には6.3%だったが、2015年上半期には9.5%に上昇したという。またグルテンフリー、ベジタリアン(菜食主義者)の製品開発も急増している傾向を明らかにした。同社は2015年の調査結果から2016年のトレンドを以下のように予測している。

1.クリアなラベル(表示の透明性)の成長:クリアラベルの成長が著しい。人工添加物を使用せず、食材のシンプルな調理/加工に焦点を当てる製法が2015年はより重要なトレンドとして地位を確立、今後の重要なプラットフォームになると予測。

2.フリーフロム:最近のグルテンフリー(グルテンを含まない)製品の急増は信じられないほどの展開。多くの消費者はグルテン、小麦、乳製品を含まない製品を必要とはしないが、“それらはより健康である”と信じる人が増加しているようだと分析。グルテン以外の原材料などにもフリーフロム(使用しない)のアプローチが派生しそうだ。

3.Flexitarian(緩やかな菜食主義者)効果:消費者の間で健康のため、持続可能性と動物保護の概念より肉の摂取を減らすパートタイムの菜食主義が台頭し新製品開発に大きな影響を与えている。 代替タンパク質の開発などが活発化しそうだ。

4.食品加工をより自然な方法へ:何世紀にもわたって継承されている食品加工の実践が再び注目されている。西欧の消費者の間では 発酵食品への意識の高まりがみられるほか、防腐剤を使用しない技術開発も検証されている。

5.野菜摂取を奨励:消費者はより多くの野菜を食べる必要があることを知っているが、なかなか期待通りにいかないことが多かった。最近のスムージーやフレッシュジュースの人気で子供も大人も野菜の摂取量を増やすことに成功しているようだ。野菜を原材料にしたパスタ製品の開発など今後も進化が期待できる。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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