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【24】シャロ―ネ② ~地場産品を活用した原料配合の化粧品開発を推進~

シャルーヌ・スペシャル肌ケアシャロ―ネは、クラスター形成によるメラニン抑制の糖鎖・化粧品開発の一方で、これまで培った商品開発のノウハウ、経験等を生かし洗顔料、美容液、乳液などの基礎化粧品「ミクナス」(写真)を開発した。

洗顔料は、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の中のシステインプロテアーゼに分類されるパパイン酵素を配合し、古い角質層を洗い流す。酵素の力を発揮させるため、パウダー状にした。

美容液は、8種のアミノ酸とコラーゲン、ヒアルロン酸と3種の植物液エキスなどを配合し、保湿性で角質層を潤す。また、オリーブ油とホホバ油(植物油)配合の乳液は、皮膚のバリア機能をサポートする。

これらの基礎化粧品は、40歳代から50歳代の中高年をターゲットに当てて会員制の通信販売を中心に売り込んでいる。「中高年女性に販売のターゲットを当てているのは、一度、気に入ってもらえれば長く使ってくれる」ことによる。

ここへきて中高年女性にさらに浸透を図るため、雑誌のプレゼントコーナーにサンプルを提供。また、はがき付きの広告を折り込むなどしてPR、販促を強化している。さらに、直営ショップを市内に開設して、対面での販売に乗り出している。

同社の先行きの事業展開については、研究開発の推進に期待感が高まる。現在、香川大学を中心に美白・美肌機能と免疫賦活化作用を有する海洋微生物糖鎖の作用機作と化粧品への展開についての研究が進展し、成果が出ている。

同研究活動は、メラニン生成抑制作用、保湿作用、免疫賦活化作用などを有する海洋微生物などが生産する菌体外多糖ウミノグリカンの機能性を明らかにし、化粧品素材として開発。同時に、美白・美肌化粧品を製品化して事業化するもの。

この研究活動について同社は、海洋微生物から抽出する糖類を研究する地元食品会社系列の関連企業と提携して、糖鎖関連の化粧品を共同で開発するなどの実績を示した。引き続き、産学連携に積極的に参加し、糖鎖関連での新しい化粧品開発に期待が膨らむ。

また、香川県内で産出される地場産品を利用した原料配合の化粧品開発にも力を入れて取り組む方針。

ともあれ、今後、どのような新技術・新製品を開発して事業を一段と成長軌道に乗せていくか、地域貢献と合わせてその成り行きが注目される。

 

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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