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【36】レジーナローカス② ~中長期経営計画を策定、第3者割当増資も実施~

レジーナローカスは、2017年4月から2021年3月までの5年間にわたる次期中長期経営計画を策定するとともに、中長期経営計画を執行していくための資金調達として、第3者割当増資を行った。

次期中長期経営計画の骨子は
①資金調達により本格的な広告費への投資と、ブランド力の構築
②中・高級エイジングケアマーケットでのスピードシェア奪取
③目標営業利益率40%を目標とする高効率型企業の構築
④M&Aなどの積極的活用で販売網の拡大とシナジー効果の発揮
⑤最短期間でのIPO(新規上場株式)を目指す
⑥原価低減と有効成分の追加による商品の開発とマーケットでの優位性を発揮
⑦既存事業との大きなシナジー効果を得る事業への新規参入
⑧高機能商品を武器とした海外マーケット進出  など。

こうした経営計画を推進するため同社は、より積極的で迅速な広告展開とブランド力の構築によるマーケットシェアのスピード奪取を計画し、エイジングケアマーケットにより高い価値を提供するという社会的意義を実現するため、第3者に対する新株式の発行を今年4月から8月までの4ヵ月間行った。
第3 者割当増資は、発行株数が普通株式で20万株、1株1万円で割当を行い、資金調達総額は、2億円にのぼる。

同社は調達資金の使途として、中長期経営計画に沿って積極的なマス広告展開及びブランド力のスピード構築を図り、必要な設備投資に使用する。

今回、同社が第3者割当増資に踏み切った背景には、変化と競争の激しいエイジングケア化粧品業界の中で、今後も顧客のためになる優れた商品を供給していくためには、強固な財務基盤の確立を図るとともに、本質的価値のある優れた商品力を供給することで持続的な成長を図るのが狙い。
しかし、経営計画に盛り込んだ指標や施策をどのような戦略で実現していくのか、具体策に欠ける。

新たにフラーレン配合の化粧品を持続的に開発するだけでも資金需要は旺盛になる。
第3者割当増資は、旺盛な資金需要に対応する狙いで実施したのは理解できる。が、経営戦略や戦術をどのような方法で具現化するのか、経営の羅針盤としての明確さが物足りない。多くのステータスホルダーが共鳴できる内容となっているのか、その信頼性が問われる。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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