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ミツバチから抗菌薬の可能性

ミツバチ乳酸菌の可能性を示唆した論文が9月8日、「International Wound Journal」オンライン版に掲載された。

スウェーデンの研究者らによる報告では、ミツバチの乳酸菌を調査したところ、黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌およびバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、メチシリン耐性病原体のすべての菌に対して強い抗菌活性を示した。今後の臨床応用に向けてさらなる研究が進められるとのこと。抗生物質耐性菌の増加で、これまでの抗生物質に替るものを緊急に探し出さなくてはならない時代に直面している。ミツバチ由来の生産物は1000年の昔から、ヒトへの感染予防に使用されてきているため、感染症予防についての効果研究も盛んに進められている。

ミツバチ製品と抗菌作用ではプロポリスやマヌカハニーが注目されている。プロポリスはミツバチが集めた、さまざまな樹脂や樹液、花粉、ミツバチの唾液とミツロウなどからできたもの。マヌカハニーはニュージーランドの特産品として有名で、抗菌作用が高いとされるマヌカの木に咲く花蜜から作られたはちみつ。マヌカとプロポリスの相乗効果があるとされている。また近年関心を集めているのが、ハリナシミツバチの蜜。ハリナシミツバチは南米に生息するミツバチの一種で、その名の通り針がなく、刺さないミツバチ。巣の中にある蜜を貯めるポットの全体がプロポリスでできているため、蜜が強い抗菌性を持っており、日本国内でも有用健康食品化へ向けた研究が進められている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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