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魚の切り身の大量摂取で腸内細菌叢は変わるか?

魚の切り身の大量摂取が腸内細菌叢のプロファイル、糞便排出量、脂質および胆汁酸の血清濃度に影響を調査した結果が10月27日、「European Journal of Nutrition」オンラインに掲載された。

過体重または肥満だが胃腸疾患が報告されていない76人の成人をタラまたはサケの切り身のいずれかを摂取するグループ、および魚を摂取しないグループ(対照)に無作為化した。摂取量は週に750グラム、試験期間は8週間とした。65人が血清および尿の分析に含まれ、33人の腸内細菌叢プロファイルが分析された。

その結果、腸内細菌叢の主成分分析では、サケグループは対照グループと大幅な違いが確認され、フィルミクテス門のクロストリディアレス目が少なく、フィルミクテス門のセレノモナス目が多かった。タラグループは、対照グループよりもサケグループとの類似性が高かった。繊維、タンパク質、脂肪および炭水化物の摂取量、脂肪、コレステロールおよび総胆汁酸の糞便の毎日の質量および排出量、ならびにコレステロール、トリアシルグリセロール、非エステル化脂肪酸および総胆汁酸の血清濃度に変化はなかった。研究者らは「タラまたはサケの切り身の大量摂取は腸内細菌叢に影響を与えたが、脂質および総胆汁酸の糞便排出量または血清濃度には影響しなかった」と結論した。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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