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アメリカ男性グルーミングの市場のトレンド

アメリカの男性グルーミング市場は2016年には45億ドルに達し、従来のひげそりのお手入れから、スキンケア、メイクアップと市場開拓は急ピッチで進んでいるようだ。経営コンサルティングおよび市場調査サービスを提供するクライングループ(ニュージャージー州)は、 「Male Grooming Products: U.S. Market Analysis and Opportunities」(有料レポート)の中から、このような調査結果を10月30日、発表した。

「タブーは徐々に減少しており、アンチエイジングの美容液やフェイスマスク、美容機器、さらにはメイクアップ製品を使用する男性が増えている」などと同社マネージャーの Naira Aslanian氏は述べている。男性のメイクアップは、今やトレンドでさえあり、カバーガール、メイベリンなどは男性のキャンペーンモデルをデビューさせて需要拡大に乗り出した。

ミレニアル世代の男性は外見を意識する有名人に触発される傾向があり、セルフケアという概念をさらに次のレベルに引き上げているという。男性専用サロンや理髪店でのパーソナライズされたサービスを求める男性消費者が増えてきている。

新市場のみならずデオドラントや発汗抑制剤のような伝統的な男性グルーミングセグメントの市場も堅調に成長している。これは革新的な製品開発が後押ししていると分析。

流通チャネルとみると、 専門店と並んで直接販売は、男性化粧品およびトイレタリーにとって最も活気のある小売チャネルだという。サブスクリプションボックスによるオンラインショッピングとサンプリングの利便性が直接販売チャネルの台頭を促進させている。

男性グルーミング市場は、英蘭ユニリーバのような大手メーカーが市場をリードしている。 ユニリーバは、「Dove Men + Care」、「Ax」、「Degree」などのブランドの売上を伸ばすほか、サブスクリプションのベンチャー企業Dollar Shave Clubの買収により、男性グルーミング市場でより一層強いポジションを維持するとみられる。ただ、Brickell、Bevel、Anthonyなどの新しいインディーブランドの登場があとを絶たず、この市場は躍動的に進歩している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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