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ロレアルグループ、パーソナライズ製品開発を強化

化粧品大手のロレアルグループは、消費者の多様な美容ニーズに対応するための取り組みの一環として、グループのテクノロジーインキュベーターで研究開発されたパーソナライズド・スキンセーラムを傘下のスキンケアブランド「SkinCeuticals」よりこの夏、全米でリリースすると3月9日、発表した。新しいスキンケアサービス『CUSTOM DOSE(D.O.S.E))』は、消費者の皮膚をスキャンして肌状態を評価し、個々のニーズにあった美容セーラムが注文できるシステム。オーダーメイドのセーラムは、アメリカ国内の一部の医療機関で2018年夏より販売を開始する。

研究チームは2000を超えるアルゴリズムを駆使して、250種類以上の肌タイプのニーズに対応できる有効成分の構成を追求した。D.O.S.E技術はミニスキンケアラボのように機能し、実験室グレードの配合と工場グレードの製造を組み合わせて消費者のスキンケアニーズに対応できる有効成分のフォーミュラを数分で調合することができるという。しわ、小じわ、皮膚の変色などの複数の老化問題に対応する有効成分を一つの美容液ボトルに調合して製品化してくれる。

同グループは、パーソナライズド・ビューティーへの技術革新を推進している。ロレアル傘下のプレミアム化粧品ブランド「ランコム」では一昨年よりカスタムメイドのファンデーション「Le Teint Particulier」を市場投入しており、ヘアカラー部門のロレアルプロフェッショナルでは、3Dバーチャルヘアメイク機能をモバイルアプリ(アンドロイド、iOS)で提供するサービスを2018年1月より開始している。業界では、カスタマイズ、パーソナライズの研究開発が加速しており、サービスの差別化が今後一層進みそうだ。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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