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資生堂、髪の断面形状を補正する2つの技術開発に成功

株式会社資生堂(東京都中央区)はこのほど、ダメージ毛の断面形状に認められる歪みや扁平化が日常の洗髪でより深刻化することを発見し、さらにダメージ毛やくせ毛に見られる毛髪断面の歪みや扁平形状を補正・修復する2つの技術開発に成功したと発表した。今後、技術者用・一般用ヘアケア商品開発に応用していく予定だ。

従来のダメージケアは、毛髪表面のキューティクルのめくれや内部の空洞化へのアプローチが大半だった。しかし、同社は髪そのものの形状変化に着目。パーマなどのケミカル処理でダメージを受けた毛髪は、洗髪により大きく膨らみ、その後乾燥し収縮すると毛髪の断面形状がより乱れることが判明した。

そこで、カチオン活性剤の一種であるラウリルトリメチルアンモニウムクロリド(LTC)による処理を行えば、毛髪を内部から膨らませ、断面形状を補正することができた。

もう一つは、グリオキシル酸(GA)を使った新技術。GAは、pH2.0以下の強酸性下で単独で毛髪形状を矯正できる縮毛矯正効果があることは知られていたが、同時にさらなるダメージや頭皮への刺激の懸念があった。今回、GAをグルコノδラクトン(GDL)と特定濃度で組み合わせ熱処理を加えるというアプローチにより、pH3.0~3.8の弱酸性下で同様の効果が発揮できることがわかった。この効果は同時に断面形状変化にも影響することがわかり、ダメージ毛の感触改善にも大きく寄与する。

GAは施術を伴うが、その毛髪形状補正効果は約1カ月に及ぶ。一方、LTCは繰り返しの処理で簡便に利用が可能だ。こうしたことから、GAは技術者用サロン商品へ、LTCは一般用ホームユース商品へと応用していくとしている。

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