合成疑似セラミドによる唇のあれへの効果を確認~あれやすい唇、セラミドケアによりなめらかに~

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2021.06.2

編集部

花王株式会社(東京都中央区)は、唇へのセラミドケアの効果を期待し検討した結果、合成疑似セラミドによる唇のあれへの効果を確認と発表した。

肌にはバリア機能を担うセラミドが存在し、セラミドをケアすることでアトピー性皮膚炎患者の皮膚症状に効果があることが知られている。今回、唇とアトピー性皮膚炎患者のセラミドの組成が似ていることから、合成疑似セラミドの連用による、見た目のあれへの効果検証を行った。

合成疑似セラミド未配合、低配合、高配合のリップクリームサンプルを、唇の乾燥が気になる方に2週間、4週間使用してもらった※1。4段階の指標(図1)を用いて、見た目の唇のあれ具合を評価した結果、未配合よりも合成疑似セラミド配合の方が唇の見た目がよくなり、さらに高配合の方がその効果が高いことがわかった(図2)。

さらに、合成疑似セラミド高配合サンプルの連用による、唇に存在するセラミドの組成変化を確認したところ、唇のバリア能※2が低いと増える傾向があるセラミドNSが減少し、水分量が高いと増える傾向があるセラミドNHとセラミドNPが増加したことも確認された。

さらに合成疑似セラミドがどの程度唇に収着しているかを調べたところ、高配合のサンプルでは4週後よりも2週後の方が、より多く収着していることがわかった(図3)。

今回の検討から、合成疑似セラミドは唇があれている状態ほどより収着していることがわかり、さらに、唇のセラミドの組成が変化したことから、バリア能の向上に影響を与えていることが推察できる。

同社はこの知見を生かし、今後も素のままで美しい唇の実現に向けて取り組んでいきたいと述べている。

本研究の成果はInternational Journal of Cosmetic Scienceに掲載された。
E. Tamura, J. Ishikawa, Y. Yasuda and T. Yamamoto, 2021, 43, 158-164 “The efficacy of synthetic pseudo-ceramide for dry and rough lips“

※1 2016年3月日本人女性31名(21~37歳)
※2 TEWL値より評価

参考リンク
花王株式会社

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