2020年の化粧品出荷額は2014年と同水準にまで低下 コロナ禍の影響甚大

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2021.08.4

編集部

経済産業省は、同省Webサイトの「経済解析室ひと言解説集」において「新型コロナウイルス禍で変化する国内化粧品産業」というテーマで、2020年の化粧品出荷額の統計調査を公表している。

同調査の結果、2020年の化粧品出荷額は、前年と比べて大きく落ち込み、2014年と同水準にまで低下したことがわかった。

この理由について同省は「コロナ禍により、訪日外国人の消費が見込めず、インバウンド消費による恩恵は消滅」したことが大きいとしている。

次に化粧品の出荷数量を品目別に見ると、口紅やアイメークアップなどのメイク用化粧品を中心に減少していることがわかった。

これについては主に、テレワークや外出自粛などが大きく影響したと考えられている。同省はとくに「外出時のマスク着用で口元が隠れることから、口紅の需要も大きく減ったと推測」している。

また、マニキュアなどのつめ化粧料の出荷数量も減少してしており、これも外出自粛の影響が大きいものと考えている。

それに関連して「民間調査会社の発表では、2020年のネイルサロンの倒産件数は、2000年以降最も多くなっており、感染症が拡大する中、美容の中でも不要不急の性質が強いネイル需要が大きく減少したとの分析もされています」と民間調査会社のリサーチ結果を引用している。

その一方で、洗顔・スキンケアに関係するクリーム製品は、前年と比べ、出荷量全体が落ちる中で、輸出数量は増加していることから、海外は国内とは少し異なる動きがあると指摘している。

そして今後の動向については「これらの変化が、市場や消費者にどのような影響を与えるかをみるには、もう少し時間が必要と考えられます」とし、それらの分析については、別の機会に改めて行いたいとしている。

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