喫煙による早期老化を確認。 一卵性双生児の比較研究から

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2013.11.8

編集部

喫煙は健康に悪い影響を与えることは知られているが、顔の老化にも影響しているという研究結果が、米国形成外科学会(ASPS)のホームページに掲載された。

米国クリーブランドのケース医科大学病院の形成外科教授であり、ASPSのメンバーでもあるBahman Guyuron博士は、双子を対象に研究を実施し、わずか5年の喫煙歴の差で顔の老化に大きな差異が生じること、また喫煙の影響は顔の下3分の2に強く出ることを明らかにした。

オハイオ州のツインズバーグで毎年開催される「ツインデイズ祭」に参加した一卵性双生児で、ひとりは喫煙者、もうひとりは非喫煙者のペア79組(うち女性は57人)、平均年齢48歳を研究対象とした。対象者にはプロの写真家に顔の写真撮影と、医療歴、生活歴に関するアンケートへの回答協力を依頼した。

写真を見た形成外科医によって、しわや加齢による顔の変化を同定したところ、非喫煙者に比べ喫煙者では上まぶたがたるみ、下まぶたの涙袋が大きくかった。また、しわ、唇のたるみ、鼻唇溝(鼻と口の間の線)がはっきりと表れていた。喫煙歴が長いほどしわや加齢による顔の変化が明らかで、医師は写真を見ただけで喫煙者かどうかの判断ができるほどだった。今回の研究では、日焼け止めの使用やアルコール摂取、仕事のストレスなどの加齢に影響を与えると思われる要因は各ペアでほぼ同等だった。また、影響は顔の下半分に多く、目じりや額のしわにはほとんど違いはなかった。

研究者らは、喫煙が早期老化と関係することで、喫煙の細胞レベルへの影響を考える手掛かりとなるとしている。

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