教育が貧困を救い、未来をつくる ユネスコ世界寺子屋運動

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2010.11.10

編集部

文字が読めないがために、何も知らず地雷原を歩きまわっている人たちがいます。地雷原だという看板が立っていても、文字が読めなければその看板は意味がないのです。世界中の大人の6人に1人は読み書きができません。世界寺子屋運動では学習者が「学びたい時に学びたい場所で学びたいことを学ぶ」ための場を作る支援をしています。

 

なぜ、教育が必要なのか
非識字者と貧困との関係

日本では大人の識字率はほぼ100%ですが、UNESCOの推計(2010年)によると、世界では成人非識字者(読み書きできない大人)は約7億5、900万人とされています。つまり世界中の大人の6人に1人は読み書きができません。発展途上国では看板が読めず地雷区域に入る人が後を絶たず、6と9の数字を読み分けられないがために仕事で苦労する人がいます。
非識字者の多くは生活のために幼いうちから働かされ、戦争や内乱のために勉強の機会を奪われてきました。社会が文字をコミュニケーションツールとして用いる以上、文字を読み書きできなければ就労先が限られてしまいます。彼らに仕事がないのは、彼らが悪いのではありません。教育を受けられないがために、経済的にも抑圧された環境を強いられる人たちがいるのです。

世界の貧困を断ち切るため 今日、私たちにできること

さまざまな理由から教育の機会に恵まれない人たちのために、日本ユネスコ協会連盟では学びの場として〝寺子屋”を広げていく草の根運動を行っています。それが「ユネスコ世界寺子屋運動」です。この寺子屋は単に読み書きを学ぶ機会を提供するだけでなく、学ぶ楽しさや考える力、コミュニケーションの基礎力を養う場となっています。非識字者だけでなく、生活に役立つ知識や収入につながる技術訓練を行うなど、誰もが自立し貧困から抜け出すための手助けをしてます。
ユネスコ世界寺子屋運動は昨年で20周年。これまでに43カ国と1地域で442のプロジェクトを実施し、約124万人が寺子屋で学びました。建てられた寺子屋の数はすでに500軒にのぼります。民家などで行われた寺子屋教室の数をあわせると1万軒以上。世界の非識字者の約70%がアジアに集中していることもあり、現在はアジアの5カ国を中心に活動しています。カンボジアではひと月500円でひとりが寺子屋に通えます。ラオスでは書きそんじハガキ1枚がチョーク35本に変わるのです。私たちのお茶代が世界のどこかで、貧困にあえぐ人たちの学びのチャンスを広げていきます。

月1・いいことプログラム

世界では、学校に行けない子どもたちが7200万人、読み書きできない大人が6人に1人います。「月1・いいことプログラム」は、毎月一定額(1,000円から)を自動的に募金できるプログラム。“月1回のイイこと”で、ぜひ世界の子どもたちの未来を支える強力なサポーターになってください。

月1・いいことプログラム(1年間)でできること!

毎月1,000円で…インドでは子ども360人分のえんぴつとノートが買えます(1人分:えんぴつ1本、ノート1冊)。
毎月3,000円で…フィリピンでは世界遺産である棚田を守るための研修(1日)を18人が受講できます。
毎月5,000円で…カンボジアでは寺子屋で10人が1年間授業を受けることができます。

http://www.unesco.jp/contents/help/onceamonth.html

※このほかにもたくさんの寄付方法がございます。ぜひお問合わせください。

社団法人 日本ユネスコ協会連盟
TElL03・5424・1121
http://www.unesco.jp/

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