大塚HD、今期も高収益、北米で新薬販売、R&D2千億投資
2013.05.20
編集部
大塚製薬など子会社67社を傘下に持つ大塚ホールディングス(HD)の今期(2014年3月期)業績は、連結ベースで売上高1兆3700億円(前期比12.5%増)、営業利益2050億円(同20.8%増)、最終利益1380億円(同12.7%増)を計画するなど引き続き高収益を実現する見通しだ。
今度、米食品医薬局(FDA)から承認を受けた抗精神病注射剤「エビリファイメンテナ」(製品名)など2つの新薬候補について北米市場で、ルンドベック社(デンマーク、2013年3月提携)と共同販売することに伴い売り上げが伸長すること。同時に、ルンドベック社との契約で一時金として約1386億円の支払いを受けること。また、国内では、パーキンソン病「ニューブロバッジ」(同)を含む新薬の売り上げが600億円にのぼることなどが収益を押し上げる要因。
同社の今期、売り上げに占める事業構成比率は、医薬品67%、食品・サプリメントなどのニュートラシュ―ティアルズ事業(NC)20%、消費者・その他事業13%の割合。
しかし、国内の需要が伸びないと見て医薬品事業は、ルンドベック社の販売に期待。また、NC事業についても海外での売上比率を前期比0.5ポイント上げてベトナムなど新興市場を強化する計画。その一環として海外子会社のN&S社を通じて仏食品会社「パルピーフォーム社」を買収、ベトナム進出に足掛かりを付けた。
今期も引き続き医薬、NC事業部門で研究開発を強化し、前期に比べて約4%増の2000億円を開発投資に振り向け医薬、NCの新製品開発に繋げる。