【連載】大手化粧品会社の研究㉝ランクアップの会社研究 ~年商100億円超え高収益企業に、人に役立つ商品開発が奏功~(上)

2018.07.2

特集

編集部

化粧品ベンチャーの株式会社ランクアップ(東京都中央区、岩崎裕美子社長、未上場)は、2005年6月に法人化して自社のウェブサイト「マナラ化粧品」を開設して以来、約13年で社員53名、年商103億円の高収益企業に躍り出た。
自社のウェブサイトを中心に1人当たりの年間生産性が2億円を稼ぎ出す高収益企業を実現した背景には、商品開発にあたって1番こだわったのが開発の基本コンセプト「顧客の肌が変わった」という実感に基づく商品開発にある。

同社は「女性は美しくなるために化粧品を使う。使って肌に変化がなければ意味がない。女性が女性のために、実感できる化粧品だけをつくることを基本にしている」という。
そこでたどりついたのが「7つの無添加」という考え。毎日美しい素肌であり続けるためには、安心安全な成分は欠かせない。
この製品づくりのベースになっているのが、売れるかどうか、ではなく人の役に立つか、どうか、という考え方だ。それは一見、偏った製品開発に見えるが、悩みをもった女性のニーズに基づく商品開発は「必ず役立つことにつながる」と説く。

こうした基本コンセプトをもとに開発し看板商品になったのが「ホットクレンジングゲル」。
「ホットクレンジングゲル」は「美容液でメイクを落とす」というそれまでにないコンセプトに基づいて開発したもので、岩崎社長自身、メイク落としによる肌荒れに悩んでいたことを契機に思いついたアイデア商品。
2006年に通販市場に投入して以降、2018年2月には、累計販売本数900万本を突破した。ヒット商品になった理由は「クレンジングなのに成分のほとんどが美容液でできていることに起因」する。
多くの女性が使っている洗浄力の強いクレンジングは、石油系の界面活性剤が多く配合されている。メイクはスッキリ落ちるものの、肌に必要な潤いや油分まで洗い流してしまう。そこで同社は、石油系界面活性剤を使用せず、植物由来の界面活性剤を最小限の配合量にとどめ、美容液成分で肌を守りながら洗い上げる商品開発を実現した。その結果、洗顔後の乾燥や毛穴に悩んでいた多くの女性に支持され、ヒット商品となった。

ここへきて勢いのある商品として、深刻な毛穴の悩みに対応する「オンリーエッセンス」(写真)に販売の火が付いた。2017年7月に販売を始めて以来、累計3万5000人を超える顧客が定期購入した。
今年度中には、化粧品以外の新規事業にも取り組むなど事業の拡大を図る計画で、ベンチャーとしてのイノベーションに期待が高まる。

#

↑