【連載】この中小化粧品会社に注目㊿かならぼ(上)~フジコブランドの眉ティント販売好調~

2021.04.5

特集

編集部

株式会社かならぼ(東京都渋谷区、社長:吉濱佳奈氏、設立2015年2月)は、プチプラコスメメーカー。2016年3月に「フジコ」のブランドで第1弾の商品として唇用の「大人ティント」を、同年6月に第2弾の商品「眉ティント」を商品化して通販市場に投入・販売した。

唇用・眉ティントは、唇や眉毛に重ねて塗布して5〜10分放置すると汗、水、皮脂に強いティント成分が定着し、色あせしないナチュラルな唇や眉毛を実現する。
ティントは「染める」を意味する。同社は、ティント生産を自前の工場を持たずハブレスで、韓国で委託生産している。

第1弾、第2弾の商品を販売した時期は、ちょうどインスタグラムの利用者が急激に増加し始めた頃で「イモト眉」というハッシュタグをつけて画像をアップするユーザーが増えて話題となり、その現象をメディアが取り上げたことをきっかけにして通販市場のみならずバラエティショップやドラッグストアをなどにも飛び火し、一気に人気に火が付いた。

2017年4月には、眉ティントの次の商品としてベタっとした髪をふんわりと復活させる特徴を持つ「ポンポンパウダー」を商品化して国内と中国で販売した。
商品のユニークさやビフォーアフターの変化がわかりやすく使用感が好感されたこと。また、販売プロモーショ活動を同時に進行させたことで人気を呼んだ。特に、中国において50万から60万人のフォロワーがいる越境EC大手「KOL」と組んでプロモーションを行うとともに、日本国内のバラエティショップでも販売していることをアピールするなどして購買を促進し人気アイテムになった。

2019年5月には、フジコに次ぐブランド「バイドール」(BIDOL)で「つやぶるリップ」を市場投入した。
いずれの商品も10代から30代の幅広い女性層に支えられて販売を伸ばし、中でもフジコブランドの「眉ティント」シリーズは、立ち上げて3年で累計約240万個を販売するなど破竹の勢いで伸びた。

プチプラコスメは、 プチ(小さい)プライス(価格)」の略で値段が安いことを表す。女性用のファッションアイテム・化粧品・香水・雑貨などのジャンルで「安くてかわいい」「手に入りやすい」といった意味で使われる。
2010年以降に広まった言葉とみられ、若年層の女性を中心としたトレンドとなっている。

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