女性経営者連載4・アクト・フォ(中) ~アロマ・香水製品の開発・販売展開~ 写真・オーガニック熟成香水

2021.11.1

特集

編集部

アクト・フォは、アロマセラピストのスクール事業と並んでもう一つの主力偉業である緑茶商品開発事業は、天然緑茶から抽出したアロマや香料等を開発・販売するビジネス。

太田社長は、静岡の茶農家の娘として生まれ、農業地域の過疎化や高齢化などで衰退する状況を見て一大発起。調香師の資格取得と合わせて天然緑茶アロマ開発に挑戦した。また、アロマテラピー市場の中で「ナチュラル素材の化粧品と消臭のニーズが拡大する」とのトレンドの動きも考慮して緑茶商品開発事業のスタートをきった。

事業化の手はじめとして挑戦したのが国の認定補助制度「農商工連携事業制度」による「生茶葉の蒸熱排出蒸気を利用した天然由来の緑茶芳香蒸留水の開発と販売」計画。

同社は、有限会社「人と農・自然をつなぐ会」と共同で、製茶作業における蒸し行程で発生する蒸熱排出蒸気を回収する。また、静岡県内の無農薬茶葉生産農家グループを選定、指導等を行う事で原材料(回収液)の確保に努める。さらに同社は、回収液の香気成分を濃縮して緑茶芳香蒸留水、精油の開発を行い、同社が運営するスクールの生徒、卒業生が経営する個別サロンの顧客を中心に販売をおこなう。

こうした事業計画が2011年6月に農商工連携事業(補助事業)として認定されこれまで、活用できていなかった茶葉の荒茶製造工程において排気される蒸気を回収し、化学合成ではない天然由来の緑茶本来の自然な香りとなる緑茶芳香蒸留水や精油を開発した。

同社は、商品として回収した緑茶芳香蒸留水の原液そのものとなる「プレグリーン」と、この原液を独自技術で濃縮した「グリーンブレス」を活用したアロマ製品の開発・販売展開にのりだした。

原液「グリーンブレス」については、自社アロマ製品として天然緑茶芳香蒸留水 100%の「茶乃香」や茶葉を荒茶にする際に放出される蒸気を採取することで生まれた「天然緑茶芳香蒸留水」 (アロマウォーター)。それに、天然緑茶葉アロマグリーンブレス配合「ふんわりジェル」や顔にも身体にも使える天然緑茶アロマをベースに調合して誕生した新しい自然派の香水シリーズ(写真=オーガニック熟成香水)。さらには、天然のアロマオイルのみをオリジナル調香した香水やローズ香水などを相次いで商品化した。

販売は、通販とプレグリーン(原料)の法人向け販売、天然緑茶アロマ香水の販売(スクールや自社SHOPでの直販と法人向け卸販売)を二本柱にブランドの浸透を図っている。また、アロマ業界からの天然緑茶の香りへのニーズに対応し、グリーンブレスを活用した天然緑茶アロマをブレンドした香水のラインナップを拡大し、大手百貨店での常設販売や催事などでのコラボレーション展開にとりくんでいる。

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