女性経営者連載6・オプティマルビー(上) 国の補助金を受けてオーガニックコスメ開発~

2021.11.4

特集

編集部

オプティマルピー(東京都港区、社長宮地祥子氏)は、コスメ、サプリ等の企画・開発、美容関連商品のショップ運営等の事業を行う企業。宮地社長は、都市銀行、外資系金融サービス会社等を経て2013年9月に法人を設立し起業化した。

宮地社長が起業化した理由は、1児の母として「保育園に子供を送り出す限られた時間の中で、日焼け止めと虫除けを塗る大変さと、肌への負担を疑問に感じた」ことが起因。

「子供は、公園が大好きだから日にも焼けるし蚊に刺されやすい。毎朝、オーガニックコスメの日焼け止めを塗って植物アロマの虫除けスプレーを塗布する毎日。小さな子供にこの2つの行為をすることは至難の技。時には嫌がることを押さえつけて塗ることもあった。塗らなければ、日に焼けて赤くなり、蚊に刺されて赤く腫れあがり、痒くて子供が掻き毟って引っかき傷となり、跡が日焼けで色素沈着する状態。虫除けアロマのシールもあったが、毎日使用するには経済的負担が大きく、日焼け止めを塗らなければならなかった」―。

こんな育児経験から「日焼け止めと虫除けに使うアロマスプレーを一つにできないか。こんな商品が欲しい」と思い立って独立開業した。
しかし、独立して起業化したものの、コスメ開発のための資金が問題となった。そこで、コスメの開発にあたって同社は、中小企業を対象とした国の補助金制度「新製品・新技術開発支援事業」の適用申請を行い、2014年度に「機能性日焼け止めの開発」が補助事業に認定された。

国の同支援制度は、実用化の見込みのある新製品・新技術の自社開発を行う中小企業者等に対し、新しい機能を付加した製品や新しい製造技術に関するハード面、ソフト面の設計、製作、試験評価及び改良など経費の一部を助成するもの。助成額は、最大1500万円。

こうした補助金の適用を受けて開発したのがアロマエキス&アロマオイルミルクローション(写真)。同ローションは、オーガニックハーブのアロマを一つにした乳液。


同乳液は、宮地社長自身のプライベートの必要から生じた鳴り物入りコスメ。特徴は、乳児幼児用サンケア製品として使用される透明度とミネラルベースの紫外線散乱剤を使用したもの。

皮膚が薄く、擦ることをためらう子どもの肌にも負担が少なく、石鹸で洗い流せるなどが特徴。2015年7月に、このオーガニックコスメを情報サイトで販売。さらに、オーガニックコスメのブランドを2016年8月に「マーロ」としてリニューアル化し、市場投入した。

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