理美容・エステ・美容家電各社の成長戦略【4】ソシエ・ワールド、前期売上高162億円、4年後にも株式公開
2013.11.12
編集部
ト―タルビューティを標榜し、ヘアーサロン、エステサロン、ヘッドスパ、スポーツクラブなどを展開する美容業界の老舗、株式会社ソシエ・ワールド(東京都渋谷区)は、1960年に創業して以来、今年で満53年になる。店舗は、ホテル、百貨店中心に出店し、北里大の皮膚再生医療を美容に応用開発した高品質化粧品の販売を含めて高級路線を敷きながら月間5万人(ヘアーサロン、エステサロン合計)の顧客を擁する一大美容王国にのし上がった。そこで、2007年6月に創業者高橋孝会長の後を継いで6年、今もって2,060名(2013年9月末)の社員を牽引しながら、さらなる飛躍に燃える同社代表取締役社長須藤政子氏に経営の実態と成長戦略を聞いた。
前期売上高162億円、4年後の2017年にも株式公開
―エステ、ヘアーサロンなどの美容市場をどの様に評価・分析していますか
「エステ市場は現在、3600億円市場と見込まれています。1兆円市場にまで伸びた1990年代と比べて覚醒の感があります。年々、過当競争が激しさを増しており独自性を持ちながら事業展開する必要があると思っています。また、ヘアーサロン市場は、集客を狙いとした低価格路線と客単価を維持しながら高品質のサービスを提供する高級路線との2極分化が進展しています。また、超高齢化・少子化による需要構造の変化や美容師のなり手が少ないなど成長路線が見えません。多様化する顧客の要望やニーズに応えられなければ生き残れないという厳しい実態にあります。」
―そうした業界の中にあって同社の経営実態は、どのようになっていますか
「当社の2013年3月期業績(前期実績・単体)は、売上高162億1200万円。内訳は、エステ事業(スポーツスタジオの売り上げ含む)123億円、ヘアー事業39億1200万円となっています。今期の業績見込みは、公表できません。また、今年9月末現在の総店舗数は、国内119店、海外(台湾)17店の合計136店です。」
―出店基準や今後の出店計画は
「百貨店へ出店する場合、年商500億円を売り上げている百貨店に標準を当て地域1番の高級店を目標に出店しています。国内での新規出店は、今後とも年間2店舗から3店舗のペースで出店する計画です。また、海外店については、来年1月に中国・上海に1号店をオープンします。」
―株式公開については、どのように考えていますか
「4年後の2017年にも株式を公開する考えで社内準備を始めています。当社の大株主ポラリス・キャピタル・グループとも上場に関して合意しており社内向けに早くからアナンスしてきたことから社員も承知しています。当社が株式を公開するのは、企業の価値を高め合わせて美容業界の産業価値向上に繋げるのが狙いです。上場は、東証2部を予定していますが現時点では、流動的です。」
連載「理美容・エステ。美容家電各社の成長戦略」は、隔週火曜日掲載します。
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