牛乳石鹸安田工場 日本初「甘水エコロジープラント」完成

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2013.06.27

編集部

牛乳石鹸共進社株式会社(大阪市)は、石けんの製造で生じる廃液(甘水)の有機物からバイオガスを回収、工場のエネルギー源として使用するシステムを導入した「甘水(かんすい)エコロジープラント」を同社の安田工場(大阪市鶴見区)に建設した。日本初の試みとなる。

安田工場では年間に約1億2000万個の石けんを、同社独自の釜炊き製法(鹸化塩析法)で製造している。この製法で石けんを作ると必ず甘水という廃液が発生する。この甘水にはグリセリンや塩などが含まれている。これまで甘水処理は、グリセリンと塩を回収し再利用していたが、多量のエネルギーを消費していた。

甘水エコロジープラントは石けん製造工程から出る廃液(甘水)をUASBシステム(嫌気性のメタン発酵菌で有機性排水を浄化しながら、排水中に含まれる有機物を、メタンを主成分とするバイオガスとして回収し有効利用する技術)を用いて、下水放流可能な水質にするとともに、バイオガス(メタンガス)を生成し、ボイラの熱料として有効活用する。同社は、「環境にやさしい」システムとして、下記3つの導入効果をあげている。

1. 一次エネルギー削減効果 257KL/年(原油換算) 工場全体の10.6%削減
2. CO2削減効果 526ton- CO2/年 工場全体の11.0%削減
3. 産業廃棄物の削減効果 1,200ton/年 工場全体の80.0%削減

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