【連載】化粧品各社のイノベーション研究【6】グラフィコ③ ~新商品投入活発、今期売上高20億円台に~

2015.12.18

特集

編集部

株式会社グラフィコの前期(2015年6月期)業績は、期中に15の新規商品を市場に投入し、また、テレビ等のメディアを活用したPR動を推進して商品の認知度向上を図った。その結果、売上高17億9000万円(前期比29.3%増)、営業利益1億8200万円(同46.9%増)、経常利益1億7200万円(同30.4%増)、当期利益1億5400万円(同46.7%増)となった。
総売上高17億9000万円に占める商品カテゴリー別売上(金額ベース)は、ヘルスケア商品7億7700万円、ボディケア商品8億7000万円、スキンケア商品5500万円、デイリーケア商品8700万円、その他100万円となっている。
自社開発の主力スキンケア化粧品「IQメディラル」と「スキンピース」の大口引き合いがキャンセルとなり前期比28.8%減となったのが目立つ。

今期(2016年6月期=非連結)の業績は、新たに約15の新商品投入攻勢で収益を押し上げる見通し。売上高は、前期比13.5%増の20億3200万円と20億円の大台に乗せるのは必至の状況。
今期の既存商品の売上高は、卸単価が前期並みを予想。また、秋冬、春夏のシーズン開始時に投入する新商品については、類似の既存商品における過去の販売実績をもとに販売戸数の予測を策定し、予定卸単位を掛け合わせて販売計画を立てている。

現在、家族での使いやすさを追求したファミリータイプのスキンケアを開発中で、今期中に市場に投入する見込み。
さらに今期は、営業や管理部門の強化を図るため、6名の人員を採用。人件費と物流関連費用が前期に比べて増加する。合わせて広告宣伝費、販促費を小売店への協賛を中心に行うことなどから、営業利益2億900万円(前期比15.1%増)、経常利益1億8700万円(同8.5%増)を見込む。
なお、前期(2015年6月期)は、投資有価証券売却益や保険解約返戻金などを特別計上したが今期は計上しない。この結果、当期利益は、前期比21.6%減の1億2100万円と減益になる見込み。
表にグラフィコの過去2期分の業績(実績)と経営指標及び今期の業績見通しを示す。財務の健全性を示す1株当たりの純資産額は、純資産額を発行株数で割って算出。BPSとも呼ぶ。また、1株当たり純利益は、当期純利益を発行株数で割って算出する。EPSとも呼ぶ。
自己資本比率は、自己資本を総資産で割って算出。自己資本利益率は、当期純利益を自己資本で割って算出し、数値が高いほど少ない自己資本で利益を出していることを示す。ROEとも呼ばれている。(表にグラフィコの業績と経営指標及び今期業績見込みを示す)。
無題

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