【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【4】バルクオム② ~男性化粧品市場に参入、バラエティショップ等で販売~

2016.07.21

特集

編集部

バルクオムは、事業を開始して2年間で、自社ブランド「バルクオム」化粧品5品目(洗顔料、化粧水、乳液、日焼け止め、ボディウオッシュ)を開発した。いずれも、リンゴ幹細胞培養エキスを配合した男性用化粧品。
リンゴ幹細胞培養エキスは、スイス産リンゴの実から幹細胞だけを取り出して人工的に培養してエキスを抽出、微粒(ナノ)化したもの。

バルクオム・化粧水同リンゴ幹細胞培養エキスを配合した洗顔料「ザフェイスウオッシュ」は、マシュマロのような柔らかい泡が特徴。泡で洗うという新しい発想での洗顔体験を提案している。
化粧水「ザトナー」(写真)は、高い保湿力とべとべとしない清涼感が特徴。
乳液「ザローション」は、自然な皮脂に近い油文を配合してサラサラ感ト乳液の機能を両立させた。
これらの化粧品の販売チャネルは、ネット通販に加えて2014年6月にロフトでの販売を契機として、一挙に全国のバラエティショップに拡大。現在では、ロフトやハンズなどのバラエティショップでの卸販売が、約160店にのぼるなど取扱店舗が急激に増えている。

同社がマンダム、資生堂 ,花王などのガリバー企業が参入している男性化粧品市場にあえて参入したのは、男性化粧品市場の成長・発展性が大きいと判断したことによる。
国内の男性化粧品市場は現在、約1200億円規模と見られ、緩やかな成長が続いている。特に、フェイス&ボディケア市場が着実に拡大していることや男性化粧品について男性の意識が大きく変化したことが参入を促した。
これまで、男性化粧品といえば、まず想定されたのが、ヘアスタイリング剤だった。しかし、最近では、フェイスケアを挙げる男性が多くなってきている。また、ボディケアについては、ここ数年の成長が顕著であることもメンズ市場参入の判断を後押した。

将来の目標は「世界一の男性美容会社になること」。ここへきて人材の雇用を始めるなど、人への投資を行っている。
雇用は、電子商取引(EC)サイト事業責任者1名を採用して、サイトの運営管理の充実とマーケティングの強化を図るのが狙い。
同社にとって人材の採用は、法人化以来、初めてのことで、採用人数に関わらず事業の成長・発展を裏付けるものとして注目される。
将来、世界一の化粧品会社を目論むなど夢は限りなく大きい。今後の飛躍が一段と期待される。

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