エイブリックのSiフォトダイオード、日焼けやシミなど計測可能に

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2018.07.27

編集部

セイコーインスツルの半導体事業を継承したアナログ半導体専業メーカーのエイブリック株式会社(千葉県千葉市)はこのほど、UV-AからUV-Bまでの紫外線領域の紫外光を検知するシリコン(Si)を利用した紫外線フォトダイオード『S-5420』の発売を開始した。シミやしわの原因となる波長まで計測できることから、美容医療、健康管理の分野への応用が期待できるとしている。

『S-5420』は、東北大学大学院 工学研究科 須川成利 教授・黒田理人 准教授の研究グループと共同で技術開発した製品。従来、Siフォトダイオードで可視光をカットする場合、専用フィルタにより可視光成分をカットしUV-A、UV-Bの波長帯を測定していた。

今回、紫外光に対して高感度なフォトダイオードと低感度なフォトダイオードの2つのフォトダイオードで構成し、その差分を計測することで、フィルターなしで可視光成分をカットしUV波長帯で感度を際立たせることを実現した。これにより、フィルタがないためアプリケーションの薄型化やフィルタによる光の減衰を防ぐことができる。

近年、ヘルスケアの分野において、日焼けやシミなどの予防に関する関心が高まりつつある。『S-5420』では、シミやしわの原因となるUV-Aから、日焼けの原因となるUV-Bまでを計測することが可能。小型の透明樹脂パッケージを採用しているので、スマートフォンやウェアラブル機器での計測ができ、誰でも紫外線を簡単に確認できるとしている。

参考リンク
エイブリック株式会社

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