発売2ヵ月で異例のヒット、『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』
2013.08.8
編集部
株式会社学研ホールディングス(東京都品川区)のグループ会社、株式会社学研メディカル秀潤社(同 )が発行した『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』が医学辞典では珍しく発売2か月で早くも3刷りを重ね、5,500部を発行した。
同書は、蚊や毛虫、蜂などの一般的に知られる虫から、近年世間を騒がせているマダニ、トコジラミ、セアカゴケグモ、ヤケドムシまで、日本に生息する虫による皮膚炎のほぼすべてを、虫の生態、生息環境と実際の皮膚炎の臨床像、治療、予防対策、さらには咬まれている写真をセットにして見ることができる、まさに「臨床図鑑」。
有害な虫136種類、無害な虫35種類が紹介されており、虫による皮膚炎では159枚の写真を使って45症例が紹介されている。また、虫による皮膚炎と見間違いやすい皮膚疾患51例も一挙に紹介している。
著者は兵庫医科大学皮膚科の夏秋優准教授。専門は、虫による皮膚病、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、漢方治療。45症例の6~7割は夏秋准教授自らが実験台となり、咬まれて実験結果を出している。
今回の図鑑発行は、夏秋准教授がライフワークとして構想を暖めていた。学研メディカル秀潤社が同社の雑誌「ビジュアルダーマトロジー」(2005年6月号)でいくつかの症例を特集したことがきっかけとなり、発行につながつた。同社担当者は、「虫刺されなどの場合、状況によつては皮膚科以外の医師が診ることも現場では多いと思う。図鑑では、虫刺されに間違いやすい皮膚炎なども紹介しているので、見識を深めてもらうことにもつながると思う」と話している。
発売と同時に医療関係者、衛生行政関係者、学校関係者から高い評価を得ているそうが、環境と虫に興味のある一般人にもオススメの一冊。医学書を取り扱う専門書店などで購入できる。
『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎 』皮膚炎をおこす虫とその生態/臨床像・治療・対策
著者:夏秋優(兵庫医科大学皮膚科 准教授)
版型:AB判
頁数:200ページ
定価:12,600円(税込)
発行年月:2013年06月07日発行