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肝斑への3剤配合クリームの安全性と有効性を確認

肝斑治療のためのトリプルコンビネーションクリーム(ヒドロキノン、トレチノイン、フルオシノロン)の安全性と有効性を評価した論文が610日、「Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology」オンラインに掲載された。

肝斑は特に肌の色の濃い女性で多い、一般的な色素性皮膚疾患である。今回は、22人の中東出身のボランティア女性を対象に、ヒドロキノン4%+トレチノイン0.05%+フルオシノロンアセトニド0.01%を含有するトリプルコンビネーションクリーム(商品名Januluma、イランJanus Pharmaceutical社製)の安全性と有効性を評価した。

ボランティア女性はJanulumaクリームを8週間毎晩塗布し、肝斑の面積および重症度指数(mMASI)、肌の明るさ(L値)、および色素沈着の重症度(E値)、肌のpH値、メラニン指数、紅斑指数、皮脂、水分補給、経表皮水分喪失などの皮膚生物物理学的パラメータ、また、表皮および真皮の厚さおよび密度などを治療前および治療後4週目、8週目で測定した。同時に視覚的アナログスコアを用いて患者の満足度も調査した。

その結果、mMASI4週目に3.37から2.60に、そして8週目に2.40に有意に減少した。E値とL値は8週間の治療後に有意な改善が認められた。皮膚メラニン指数は、8週目に237.49AUから196.30AUに減少した。真皮の密度は、8週間後に有意に増加していた。ほとんどすべてのボランティアは、特に適用最初の1カ月間である程度の掻痒、鱗屑化、および紅斑を経験したが、一般に軽度で耐容可能だった。患者の平均満足度は6.77だった。トリプルコンビネーションクリームの安全性と有用性が確認された。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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