水道水添加のフッ素、腎臓や肝機能に影響か

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2019.08.13

国際部

水道水フッ素化による腎臓および肝機能への影響を調査した結果が88日、「Environment International」オンラインに掲載された。虫歯予防のために水道水にフッ素を添加することは、アメリカやオーストラリアなど諸外国で実施されている。最近では虫歯以外の健康面への懸念から、そのフッ素添加の利益を再検討する追跡調査が多く実施されている。

Icahn School of Medicine at Mount Sinaiの研究者らによるこの横断的研究では、米国国民健康栄養調査(201316年)から、1983人と1742人の腎疾患の無い青年を対象に実施された血漿と水フッ化物のデータを分析した。

その結果、対象者の平均年齢は15.4歳、水と血漿のフッ化物濃度の中央値はそれぞれ0.48 µmg/L0.33 µmol/Lだった。血漿フッ化物のμmol / Lの増加は、10.36µmL/min/1.73 m2の推定糸球体濾過率の低下、0.29 mg/dLの血清尿酸の増加、1.29 mg/dLの血中尿素窒素濃度の低下に関連していた。水フッ化物の1µmg/Lの増加は、0.93µmg/dLの血中尿素窒素濃度の低下に関連していた。

研究者らは「フッ化物は腎臓と肝臓に関連するパラメーターの複雑な変化に寄与する可能性がある。一方で、この研究は横断的研究デザインであるため逆因果性を排除することはできず、腎臓と肝機能の変化が、フッ化物の体内吸収および代謝プロセスに影響を与えている可能性も排除できない」と述べている。

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