米リサーチ会社Grand View Researchは、2日、世界の非侵襲性美容治療市場は2026年までに99億ドル規模に急成長するという予測を発表した。 世界的な美容意識の高まりと高齢者人口の増加が同市場を牽引する大きな要因と分析している。また、発展途上国の消費者の可処分所得の増加と化粧品治療の需要の増加も将来的に市場を活性化すると予想される。

有料レポート「Non-invasive Aesthetic Treatment Market Size, Share & Trends Analysis Report By Procedure (Skin Rejuvenation, Injectables), By Region (North America, APAC, MEA, Europe, LATAM), And Segment Forecasts, 2019 – 2026」によれば、2018年に世界の非侵襲性美容治療市場は66億と評価されており、2019年から2026年の予測期間中に同市場は年平均成長率（CAGR）5.3％で拡大し2026年には99億ドルに達する見通しだ。

非侵襲性治療方法では、注射剤、リジュベネーション（皮膚の若返り）、そのほかの施術に分類される。注射剤は外科医が簡単に使用でき、他の製品と比較して迅速で短いダウンタイムで迅速な結果を提供することなどから2018年に市場をリードした。最も一般的に使用される低侵襲手術は、ボツリヌス毒素A型（ボトックス、ディスポート、ゼオミン）だった。リジュベネーションは、若々しい外観を回復する効率性により、予測期間にわたって滑らかに成長すると予想される。アジア太平洋地域の発展途上国での肌の若返り治療の人気の高まりが、セグメントの成長を促進すると期待される。

地理的分析をみると、北米市場が成人と高齢者の両方による美容施術の需要の増加により、2018年の世界市場で最大のシェアを保持した。今後も北米の安定した高可処分所得層により市場は拡大すると予測される。

アジア太平洋地域は、美容への認識の高まりにより2026年末までに市場でかなりのシェアを占めると予想される。同市場では皮膚科医による非外科的脂肪吸引、RF皮膚の引き締め、化学的剥離などの施術数が急増すると予測。また、アジア太平洋地域の発展途上国への医療観光の成長は、非侵襲性の審美的治療の市場を活性化すると期待される。