【連載】この中小化粧品会社に注目⑱GEホールディングス(下)~子会社GEウェルネスが化粧品、石鹸等を販売~

2020.10.16

特集

編集部

オリジナル原料を使って化粧品等の企画開発と国内外で販売を担当しているのが営業部門担当の子会社「GEウェルネス」である。国内向け事業としてオリジナルで高い免疫賦活性を持つ乳酸菌や胃酸に強い納豆菌等の機能性原料販売やその機能性原料を使った商品の企画開発、OEM供給を行っている。
同社がネット通販で販売している商品は、健康茶「ブルーベリーシリーズ」、サプリメント「Tie2PLUSシリーズ」、スプレイソープ・マスクスプレー「EDOBIOシリーズ」、腸活サプリメント「腸活シリーズ」、乳酸菌を使った「浮世絵石けんシリーズ」、認知症自己判定キッド「記憶サポートシリーズ」、「ニンニクシリーズ」、「ペットケアシリーズ」、美容液「タイツ―プラスビューティ」などバラエティに富む。また、ECサイトとして「びおらいか」と「はからめ」を運営し、自社商品を紹介し商品の訴求力アップを図っている。

海外事業では現在、ヨーロッパ圏・アジア圏を中心に化粧品、健康補助食品等を販売している。特に、海外展開で力を入れているのが浮世絵石鹸。(写真)
浮世絵石鹸は「陽鄙」(ひなたひな)という乳酸菌入り石鹸と浮世絵のコラボレーションで商品化した。浮世絵の絵柄は、原画を忠実に再現することにこだわった。また、石鹸はメイドジャパンにこだわり天然由来で作った。ギフト商品として力を入れている。
同商品は、2018年4月にフランス・パリで行われた経済産業省主催の海外展示会クールジャパンの見本品に選出されて展示・販売をおこなった。また、同社は、2018年7月に経産省の補助事業「ブランドランド・ジャパン」に採択された。
同補助事業は、海外で商品販売やービスを行う中小企業がプロデューサーを活用して海外需要の獲得を目指す取り組みを支援するもの。同社は、今後、アメリカへの進出も視野に入れ、海外事業に力を入れる方針。

同社の子会社を含む業績は、2019年11月期で売上高48億円(前期38億6800万円)、営業利益1億6900万円(同3億8600万円)、当期利益8133万円(同1億700万円)となっている。
こうした業績の中で、商品アイテムが少ない化粧品の売上は、業績に貢献するレベルに達していない状況。また、化粧品メーカーとして注視するだけの業態には至っていない。
だが、オリジナル原料を使って化粧品を開発する力を持っていることは疑いのないところだ。これまでは、比較的安全性のデータを取りやすい人向けの石鹸等で事業展開してきたが、ここにきて人向けの機能性試験、安全性試験のデータがそろうようになり新たな事業展開の下地ができてきた。微生物のライブラリーは、バイオ関連事業の要であり、これを増やして化粧品やサプリメントなど新たな機能性の商品開発に期待が高まる。

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