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たった一晩の徹夜でも体重増のリスク

徹夜による睡眠不足が体重増加や筋肉減少につながるという研究論文が8月22日、「Science Advances」オンラインに掲載された。

睡眠不足が体重増加を招くことは知られているが、そのメカニズムはよくわかっていない。今回、スウェーデンUppsala Universityの研究者らによって、一晩の徹夜後の脂肪組織および骨格筋の測定から、末梢組織における急性の睡眠不足によるヒトのゲノムへの影響、また生理学的影響の調査が行われた。対象は健康な男性15人(年齢22.3 ± 0.5歳、BMI 22.6 ± 0.5 kg/m2)とした。

その結果、一晩の徹夜によって皮下脂肪組織の遺伝子における多くの領域でメチル化が起きていることがわかった。メチル化は骨格筋組織の遺伝子ではみられなかった。一方、概日リズムに関係する遺伝子変化は骨格筋組織でのみ確認され、皮下脂肪組織ではみられなかった。皮下脂肪と骨格筋におけるこの違いは、反応速度の違い、すなわちメチル化に時間差がある可能性も考えられた。今回確認された組織特異的な変化は、慢性の睡眠不足による概日リズムの失調が、睡眠と体重増加の関係を説明出来うる可能性を示唆していると、研究者らは述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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