世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

小児期の日焼け止め使用、皮膚がんの生涯リスク減と関連か

小児期の日焼け止め使用と40歳までの黒色腫(皮膚がんの一種、メラノーマとも)リスクの関連を調査した結果が7月18日、「JAMA Dermatology」オンラインに掲載された。

調査の「黒色腫家族研究(Australian Melanoma Family Study)」は、2001~05年にかけて、オーストラリアの3つの州(人口の3分の2に相当)で実施されたもの。日焼け止め使用に関するアンケートデータが含まれている。ロジスティック回帰分析を用いて、メラノーマのオッズ比(OR)および日焼け止め使用の相関関係を推定した。

その結果、メラノーマのリスクは、小児期の日焼け止め剤の使用率が高いほど小さく(オッズ比0.60)、生涯リスクも小さかった(同0.65)。総生涯日光曝露量は、黒色腫リスクと無関係なことが分かった(三分位にして最も高い曝露量に対する最も低い曝露量のオッズ比0.97)。これとは対照的に、日焼け止め剤の使用により逆加重(inversely weighted)された全太陽曝露は、黒色腫リスクと有意に関連していた(オッズ比1.80)。色素沈着が多い人、母斑のある人、長時間日光に晒されている時に日焼け止めを使用していた人で特に強い関連が認められた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP