米市場調査会社P＆S Intelligenceは、19日、世界のカミソリ市場は2030年には225億ドルに成長するという予測を発表した。2019年に180億ドル規模に達した市場は、2020年から2030年の間に 年平均成長率（CAGR）2.1％で成長する見込み。 世界中で使用されているカミソリには、使い捨てカミソリ、安全カミソリ、カートリッジカミソリ、電気カミソリなどさまざまは種類のカミソリがあるが、カートリッジカミソリは品質向上とブレードの交換がより簡単になっていることから今後数年間で最高の売上を記録すると予想されている。

市場を牽引する最も顕著な要因は、 個人的な身だしなみへの関心の高まりだと分析される。男性は髪型とあごひげに特に焦点を当てて、グルーミングに投資を惜しまない傾向がでている。比較的低年齢層の男性は剃り残がなく綺麗に剃ることを好む傾向があり、今後の需要を牽引すると期待される。

市場でトレンドとなっているのは、サブスクリプションベースのビジネスモデルで、プロクター・アンド・ギャンブル（P＆G）や Dollar Shave Clubなど、サブスクリプションベースの顧客層を堅調に増やしている。業界最大手のP&Gは2017年にオンデマンドサービスを導入しており、利用者は指定された番号に「ブレード」とテキストメッセージを送信するだけで好みのブレードを配達してもらうことができる。

地域別にみると、アジア太平洋（APAC）地域では、近い将来、カミソリの使用が最も急増すると予想されている。APAC地域が世界で最も人口密度の高い地域であり、この地域の多くの国が急速に都市化していることからパーソナルケア製品への支出が急速に増加し、カミソリの売上も押し上げると予想される。