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㉑ローザ特殊化粧料(下)~育毛剤の製造と育毛剤開発の特許取得~

ローザ特殊化粧料は、中小企業庁や東京都の補助金を活用して地産地消の化粧品開発、販路開拓事業等に取り組んだ事例がこれまで累計で7件に上る。そうした中で、育毛剤の製造法及び頭髪用育毛剤の開発で特許を取得(2018年5月)したことも注目される。

特許化した育毛剤開発の目的は、液体成分で精製される育毛剤で、粘性成分を加えても均一に精製して効果的に毛髪を育毛することができる毛髪用育毛剤の製造方法とその製造方法によって製造した毛髪用育毛剤を提供するもの。
育毛剤の概要は、液体成分で精製される育毛剤であって粘性成分を加えても均一に精製し、効果的に毛髪を育毛することができる毛髪用育毛剤の製造方法を提供する。

製造方法は、変性アルコールにメントール(ハッカ油の主成分)とヒノキチオール(シダやヒバに含まれる芳香族化合物のひとつ)とを混合して撹拌溶解してメントール溶液を精製。また、育毛成分剤を変性アルコールに混入撹拌して育毛成分溶液を精製し、メントール溶液と育毛成分溶液とを混合してさらに香料とローズマリー油とを加えて混合する。その後、精製水に防腐剤成分の「メチルパラベン」と粘度成分の「ベントナイト」を撹拌混合して予め精製した防腐剤入りベントナイト溶液を加えて均一に撹拌する。その後、檜のチップを水にいれて蒸留精製したヒノキ水と血流促進剤、増粘剤溶液等を加えて撹拌し、均一に精製する頭髪用育毛剤の製造方法及びこの製造方法で製造する頭髪用育毛剤を提供する。

一般に従来の育毛剤は、頭部に液体で散布するものやスプレー式のものが主流。形態は液体状のもので、頭部に使用する際、直接に散布するため、液体である育毛剤が頭部より流れ落ちる確率も高く同時に眼にも入ってしまう危険性があった。
このような問題点を解決し、効果的に毛髪を育毛するための粘性のある育毛剤として開発することを狙いとする。

しかし、特許を取得したものの、育毛剤の開発がいまだ、テーブルに上がっていない。今後、資金面や技術開発力、販売ルート、人材面など経営資源の充実と合わせて育毛剤の開発・商品化、市場投入、収益向上策等の動きが待たれる。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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