【連載】化粧品・美容企業の新規上場②化粧品・美容企業等の新規上場~グラフィコ、女性社長、経営手腕を発揮し上場実現~

2021.06.15

特集

編集部

株式会社グラフィコ(東京都品川区、社長 長谷川長谷川純代氏=写真)は、主に女性向けの健康食品「ヘル
スケア」や化粧品「ビューティケア」、医療用・一般用医療などの「医薬品」、酸素系漂白剤に代表される「日用雑貨品」(ハウスホールド)など他分野の事業を手掛ける生産工場を持たないハブレスメーカー。日用雑貨やサプリメント等が事業の中心をなし、総売上高に占める化粧品事業の売上構成比は低い。

当初、2015年にマザーズ市場へ上場を予定していたが、季節性のある商品の返品による業績不振やPOSデータを購入して店頭の動きをリアルタイムで把握するなどの改革を図るなどして5年ぶりに上場の再チャレンジを行い、ジャスダック市場に上場(2020年9月)した。主要株主は、女性経営者「長谷川純代」社長CEOが発行済株式の7割弱を保有。ベンチャーキャピタルの株主はいない。上場は、商品と社名の知名度向上が狙い。

上場に伴い調達した12億円の資金使途は、業容拡大に伴う仕入資金等の運転資金やWEB、テレビ等のプロモーション広告・宣伝費用及び新商品開発に伴う開発資金、新規採用に係る採用費及び人件費等に充当した。

同社は、1994年に化粧品や健康食品の企画開発・マーケティング等を行う企画事務所として創業。1996年11月に現法人の前身「スタジオグラフィコ」を設立し、国内大手メーカーの商品企画をはじめ、米国や韓国などの海外商品を日本市場向けにプロデュースし、国内販売した。

2013年11月にスタジオグラフィコの社名を現在の社名に改称し、本格的に自社ブランドの健康食品や化粧品等を開発し通販市場に投入した。
以来、現在では、自社ブランドとして健康食品を中心とする「ヘルスケア」分野で、サプリメント商品の「なかったコトに」や「満腹30倍」などを商品化。また、自社ブランド化粧品として足裏ケア「フットメジ」や食べ物由来成分で作った高保湿スキンケア「スキンピース」や肌バランスに働きクリアな素肌へ導くスキンケア「アイキューメディラル」、水なしで頭髪の汚れや臭いをクリアするドライシャンプーなどを商品化し、通販やドラッグストア、スーパー、ホームセンター、バラエティストアなどに提案営業し、卸販売している。

2020年6月期(非連結)の業績(実績)は、売上高34憶9900万円、営業利益3億1000万円、当期利益1億4800万円。総売上高に占める部門別(カテゴリー)ィケア約21%、ハウスホールド約48%、医薬品約3%などとなっている。

#

↑