コロナ禍で変革する化粧品の市場構造 矢野経済研究所が予測
2021.08.16
編集部
株式会社矢野経済研究所(東京都中野区/代表取締役社長:水越 孝)は8月「アフターコロナ、ウイズコロナ時代の化粧品産業の展望」というタイトルでレポートを発表した。執筆を手がけたのは同社主席研究員の浅井潤司氏。
同論文はまず、生産動態統計による化粧品の2020年の出荷金額は、コロナ禍により、出荷金額ベースで16.3%減少したという結果を述べた。
次にリーマンショックなど過去の例を通して、「今回も経済危機を契機に『市場構造の変革』『新市場の創出』など化粧品産業に大きな変革が起きるものと予測」した。
そして今後、化粧品産業で想定される事項として、次の4つのことをあげた。
1:DX(Digital Transformation)化の進展
2:D2C(Direct to Consumer)戦略で新規参入するメーカーの増加
3:マスク着用・テレワークを前提とした商品需要の拡大
4:日本製化粧品の輸出金額のさらなる拡大
同氏はこれらの予測を踏まえたうえで「従来のビジネスモデルを見つめ直す良い機会でもあり、新たなビジネスチャンスの機会でもある。コロナ禍を契機にビジネスモデルを強くして新しいビジネスを創出することが化粧品産業の次の成長につながる」と変革期における新しいビジネスのあり方について提言している。