世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

サトウキビ由来リグニンの化粧品素材としての有用性

サトウキビの搾りかす由来のリグニンの化粧品素材としての効果を検討した結果が2月9日、「International Journal of Biological Macromolecules」オンラインに掲載された。植物細胞壁を構成する主要成分の高分子化合物リグニンは、紫外線を吸収する顕著な能力と独特の抗酸化活性により、化粧品への応用の有望な候補と考えられている。今回の研究は、サトウキビの搾りかす由来のリグニンの天然の抗UV作用、抗酸化作用、および色素としての性能を評価することを目的とした。

サトウキビの搾りかすから抽出したリグニンをBBクリームに添加し、in vitroおよびin vivoでの紫外線防御効果(SPF)と in vitroでのUVA防御効果(UVA-PF)、および安全性を評価した。弱アルカリ性抽出法で高純度のサトウキビの搾りかす由来の高濃度リグニン(92%以上)を生成した。細胞毒性、変異原性、皮膚感作性、およびin vivo急性皮膚刺激の結果から、サトウキビの搾りかす由来のリグニンが局所適用に対して安全であることを示した。酸化防止剤力価評価した結果、ABTSおよびDPPHラジカルの両方を除去する能力を示した。これらのラジカルは、化粧品に配合された後も保持されていた。さらに、テストされたリグニン ベースのBBクリームで広域スペクトルのUV保護を明らかにした。これらの結果は、サトウキビの搾りかす由来のリグニンが化粧品に使用するための多機能で安全な成分であることを示唆している。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP