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醤油粕から高純度「天然ヒト型セラミド」、化粧品原料への活用期待

化粧品や健康食品素材開発を行う株式会社ジェヌインR&D(福岡県粕屋郡新宮町)はこのほど、醤油粕から「天然ヒト型セラミド」を抽出し、後に家畜の飼料としても活用する完全循環型の事業に成功した。抽出された「天然ヒト型セラミド」は純度95%で分子種が約20種と高品位な生成物質で、肌本来の機能を取り戻す構造多機能性に富み、バリア機能の高い高分子(長鎖)型を多く含むセラミドとして乾燥肌をケアするための素材として活用が期待される。同社によると、現在多数の化粧品メーカーよりサンプル要請があり、肌の保湿を目的とした化粧品への利用が予定されている。

同取り組みは、醤油粕を原料に機能物質と付加価値のついた飼料をつくる「天然ヒト型セラミド」の実用化を目的に、平成23年から福岡県リサイクル総合研究事業化センターによって採択されプロジェクトがスタートした。福岡県醤油醸造協同組合、福岡県農業総合試験場との連携により 「天然ヒト型セラミド」の事業化レベルでの革新的な高純度精製法を実現し、通常はゴミとされていた食品残渣(発酵粕)から家畜飼料へ転換することに成功した。醤油粕から高い純度のセラミドを抽出し、その過程で生まれたアルコール含有抽出粕を保存性の高い飼料として利用する完全循環型の事業として注目を集めている。

福岡県では年間1,000トン、全国では年間約70,000トンの醤油粕が排出されている。各地で発生する食品残渣(醤油粕)の一部は、家畜の飼料として利用されているが、その利用は限定された地域のみで進められ、残渣の処理方法は大きな問題となっていた。このたびの研究開発により、醤油粕を「天然ヒト型セラミド」を抽出した後のアルコール含有抽出粕は、従来の醤油粕よりも保存性が向上し、飼料として有効に利用できることが確認された。

ジェヌインR&Dでは、抽出に成功した「ヒト型セラミド」を、国内外の美容・健康関連の事業へとつなげていくことを目的としている。

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