株式会社オーエス（東京都豊島区）は運営する大手美容系ポータルサイト「Beauty Park」で積極的な活動を展開している。2014年9月に入り、「HOT PEPPER Beauty」、「Yahoo!BEAUTY｣と連携を開始し、さらには同社単独提供によるインターネットでの番組も開始した。そこで一連の事業連携について、その目的を同社代表取締役関口俊徳氏に聞いた。

―まずは御社のメイン事業についてお伺いしたい

オフィスサポート関連事業、Web関連事業、メディア関連事業が弊社のメイン事業となります。オフィスサポート関連事業は、ソフトバンクの一次取次店として主に企業様の通信費用削減商材の提案を行なっております。Web関連事業はテンプレートを使わないフルカスタマイズ型の企業向け・店舗向けホームページ制作サービス「Homepage Premium」を展開しており、すでに24,000社以上の顧客実績があります。メディア関連事業は掲載店舗数33,000店舗以上（9月19日時点）の美容系ポータルサイト「Beauty Park」を運営しております。

―「Beauty Park」を開設された経緯は

もともとWeb関連事業のお客様に美容関係のお客様が非常に多く、美容系のポータルサイトを構築することで少しでも集客率UPや売上貢献に繋がるのではないか、そう思ったことがこの事業を企画したきっかけです。実際に美容系ポータルサイト業界についてリサーチを進めると、リクルートさんが運営する「HOT PEPPER Beauty」のほぼ一強状態でした。私たちが参入することで、また違った色が出せるのではないか、より様々なお客様のニーズに応えていけるのではないか、そう思い当時の運営会社より事業譲渡を受け、オリジナルの美容系ポータルサイトの運営に乗り出したというわけです。お客様のために、少しでも集客・売上に貢献する販促ツールとなれば、そうした想いの集大成こそがこの「Beauty　Park」なのです。

―エステ、ヘアーサロンなどの美容市場をどのように評価・分析していますか

ひとえに「美容」といっても様々な市場があると思っていて、店舗への集客だけでなく店舗の採用や教育、物販や美容商材など多くの事がこの｢美容｣という所に関連してきます。その一つ一つの市場を分析していて、まだまだ伸びる可能性のある市場だと思っております。弊社としてもそういった市場を更に盛り上げていける存在になれればと思っております。
世の中に「美」を求める方がいらっしゃる限り、この「美容」というものは無くなる事はないと思います。
また、日本の成長戦略では｢女性の活躍｣が求められており｢美容｣は女性にとって無くてはならないものですので、この国の戦略が掲げられた事により市場規模は更に大きくなると考えております。

―今回、「HOT PEPPER Beauty」とはどのような経緯で連携に至りましたか

今回の提携に関しては「豊富な情報」と「ネット予約」というキーワードが御座いました。
本来は業界No.1の店舗数でもある「HOT PEPPER Beauty」と業界No.2の店舗数の「Beauty Park」は店舗検索サイトとして競合なので、追い抜く為の策を考えると思うのですが、弊社の考えは少し違いました。

個人ユーザーとしては、どのサイトで店舗を探すかという事はあまり関係なく、自分に合った店舗をいかに探せるかという事が重要になっています。

今回、約40,000店舗と約35,000店舗のサイトが提携する事により個人ユーザーはより多くの情報から自分にあった店舗を探す事が可能となりました。
美容業界の発展を考えた際に個人ユーザーをいかに店舗へ足を運ばせられるかという事は非常に重要で店舗ももちろん望んでいる事でした。

また、昨今のスマートフォンの普及により「ネット予約」需要が急激に増してきました。
もちろん「Beauty Park」にご登録して頂いている店舗に関しても「ネット予約」で店舗へ予約して頂ける事に関しては更なる集客アップを図れる為、望まれている事だったのですが、現在の業界事情として様々な店舗予約サイトや自社の予約システムが煩雑化してしまい管理コストがとてもかかってしまったり予約の重複によるCS低下という事が問題視されておりました。
元々、サイトを開設した当初から「ネット予約」の導入は考えておりましたが、そういった業界事情もあり様子を見ていた状況でした。

その為、店舗が新しいシステムの導入が必要なく需要の高い「ネット予約」を導入する事が出来る様、既に利用されている店舗の多かった「HOT PEPPER Beauty」との予約システムとの連携という経緯がございます。