2015年、世界の香水の流行と消費者の傾向は?
2015.01.15
国際部
人間の感覚に刺激を与える香りを提供する香水のグローバル市場は、マスマーケットからプレステージまで、より消費者の個性にアピールするようなパーソナライゼーションへと革新している。マーケットリサーチ会社ユーロモニターは、2015年の香水市場のトレンドを公式サイトで1月9日、発表した。
同社公式サイトのポッドキャストにビューティ・パーソナルケアアナリストのNicholas Micallef氏は、事例を挙げて3つのトレンドを以下の通り紹介している。
1.ニッチ・フレグランスのチャレンジ
新しい感覚のフレグランスが登場している。海水の香りをフレグランスに調合するブランドや、新鮮さを追求するため、顧客が注文してから香水をその場で調合するブランドなど、ニッチ・フレグランスとして話題になっている。ニッチ・フレグランス市場の筆頭として、エスティローダーが昨年買収した高級フレグランスブランド「ルラボ」が今度、どのように消費者に浸透していくかが注目される。
2.パーソナライゼーション
グローバル市場はより顧客に密着する方向へと進んでいる。ルラボは製造場所、製造日、名前をプリントしたラベルを香水ボトルに貼って販売が完了する。バーバリーのチャレンジとして、新ブランド「My Burberry(マイバーバリー)」では名前のイニシャルをガラスのボトルに彫刻するサービスを開始しており、北米のオンラインショッピングでも簡単にイニシャルを入れて注文することが可能。
3.小売販売の新しい体験
小売販売でも販売促進のためのチャレンジが始まっている。例えば、ニューヨークの高級デパート・サックス・フィフス・アベニューではフレグランス・ライブラリーを開設して顧客にフレグランスを学ぶ場所を提供しながらフレグランスを販売している。また、ハイエンドブランドのシャネル、クリスチャン・ディオールは、フレグランス販売強化のためロンドン市内のコベントガーデンに専門店を出店して攻勢をかけている。