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拒食症の人は空腹でも食欲につながらない

拒食症の人は、空腹信号に対して脳が異常な反応を起こしているという研究が、「Biological Psychiatry」4月号に掲載された。

研究者らは、拒食症から回復した23人の女性と摂食障害を持っていなかった17人健康な女性の脳機能を分析、比較した。拒食症から回復した女性では、空腹に対する脳の反応の低下が示された。これは健康な女性とは正反対の反応で、健康な女性では空腹に対する脳の反応感度は非常に高かった。この研究では、拒食症の人では、空腹が食欲への刺激とはならないことを示唆している。

拒食症の半数は改善が見られたのち、過食症に進むという調査結果もあり、過食・拒食は摂食障害の持つ裏表の面となっている。拒食症や過食症などに見られる摂食障害は精神疾患のひとつであり、心身両面からの専門的治療が必要とされている。近年のゲノム研究の発達で、遺伝子を精神疾患の大きな原因やリスクであるとする研究が行われており、精神疾患のひとつ統合失調症の患者では神経細胞ゲノムのLINE-1の配列が増加していることがわかっている。拒食症の遺伝子研究も進められていくものと思われる。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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