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4種類のUVフィルターで毛髪保護効果を確認

ヘアケア製品などに含まれるUVフィルターの光防護効果の検証実験が7月15日、「International Journal of Cosmetic Science」オンライン版に掲載された。

実験では、ブチルメトキシ(BMBM:UVAフィルター)、オクチルメトキシ(OMC:UVBフィルター)、ベンゾフェノン-3(UVAおよびUVBフィルター)、サリチル酸オクチル(UVBフィルター)の4種類の吸着挙動とヘアキューティクルへの効果を検証した。各UVフィルターの吸着量はdepletion法で、光防護効果はタンパク質やトリプトファンなどから測定した。

その結果、UVフィルターの吸着は急速に発生し、約1時間後に平衡に達した。吸着の速度および量は濃度とともに増加し、フロイントリッヒの吸着モデルと一致していた。BMBMの吸着能力はほかのUVフィルターよりも高かった。UVBフィルターの効果は、UVAフィルターよりも優れていた。研究者らは、UVフィルターは、光損傷から毛髪を保護する上で効果があると結論している。

化粧品のみならずヘアスプレーや入浴剤、また衣料品や塗装材料などに利用されているUVフィルターには内分泌かく乱作用があるものも多く、現在その使用適応の検討が進められている。また、一部のUVフィルターは汚染物質として、湖沼などの自然界のほか、魚やヒトの母乳などからも検出されているという。基材に含まれている場合や、製品の品質保護の目的で使用されている場合は成分記載の義務がない場合がほとんどであるという。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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