モアコスメ、ラウレス-3酢酸アミノ酸の低刺激性を実証
2016.10.13
編集部
サロン専売の化粧品メーカー、モアコスメティックス株式会社(大阪府堺市、社長 亀田宗一氏)は、酢とアミノ酸を使って作った洗浄成分「ラウレス-3酢酸アミノ酸」(界面活性剤)の皮膚刺激性を調べた結果、低刺激性が実証されたことを明らかにした。すでに、ラウレス-3酢酸アミノ酸の皮膚に対する低刺激性効果について同社は、今年6月の香粧品学会で発表済。
同社は、ラウレス-3酢酸アミノ酸の皮膚に対する低刺激性効果を確認するため、角質層の未熟な培養表皮モデルを用いて敏感肌を想定した試験を行い、皮膚刺激の低刺激性を確認した。
皮膚刺激性試験は
①5%濃度のラウレス-3酢酸リシン
②ラウレス-3硫酸ナトリウム
③ラウロイルグルタミン酸ナトリウムを30分間、塗布してヒト表皮細胞の生存率を確認したもの。
その結果、ヒト表皮細胞の生存率は①が82.0% ②が45.0% ③が19.1%を示すなど、3つの検体の中で、ラウロイルグルタミン酸ナトリウムが他の洗浄剤に比べて最も皮膚刺激性が高い結果を示した(データ写真)。
このことから、ラウレスー3酢酸アミノ酸は、ヒトの皮膚におけるたんぱく質の変性や角質へのダメージが低く低刺激であることが判明した。
同社の亀田マネージャー(写真)はラウレス-3酢酸アミノ酸の低刺激性について、「洗浄剤としての条件を満たし低刺激であることから、界面活性剤の刺激で使用できなかった新たな用途の可能性が期待できる」としている。
ラウレス-3酢酸アミノ酸は、同社と近畿大学が2008年に頭皮の洗浄成分として発見し、2012年に「低刺激性液体洗浄剤組成物」として共同で特許を取得した。
これまで、ラウレス-3硫酸ナトリウムやアミノ酸系の界面活性剤は、敏感肌用化粧品の増加から低刺激性が求められてきた。
そうした中、同社がラウレス-3酢酸アミノ酸の生存率が92.9%に達するなどの効能に続き、今年6月に香粧品学会で、ラウレス-3酢酸アミノ酸の皮膚への低い刺激性が明らかになったことで、これからの洗浄剤の主流になり得るものとして期待が高まっている。