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薬物のOff-Label…過食症に効果

精神刺激薬と呼ばれる種類の薬剤が、適用外治療で過食症に効果があったという報告が1月23日、「Clinical Pharmacology」オンライン版に掲載された。

Off-Label Treatmentは薬の適用外治療を意味する。鎮痛薬でニキビが治ったりするケースがこれに当たり、薬の副作用が思わぬところに良い効果を示したというケースである。今回対象となった精神刺激薬は、注意欠陥多動障害(ADHD)を伴う神経性過食症患者においての使用は評価されているが、ADHDのない神経性過食症疾患患者への影響を調べた研究はほとんどない。

研究の目的は、精神刺激薬を神経性過食症の潜在的治療法として検討し、薬剤の食欲抑制効果による体重減少を評価することだった。この後ろ向き研究では、神経性過食症のために特別に精神刺激薬を処方された外来患者の6例が報告されている。 各患者の1カ月当たりの過食/吐き戻しのあった日数および体格指数を評価したところ、すべての患者で、過食/吐き戻しの減少が見られ、患者の1人で過食症状の全寛解が確認された。

軽度の体重変動が観察されたが、臨床的に有意な体重減少は認められなかった。これらの知見は、この潜在的治療法の有効性および安全性を調べるため、今後の臨床試験の必要性を支持している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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