BMI上昇と花粉症には関連なし

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2017.07.13

国際部

体格指数BMIが喘息と関連することをメンデル無作為群間比較で示した研究が7月4日、「Allergy」オンライン版に掲載された。

観察研究ではすでに体格指数(BMI)が喘息と正の関連があることを示した論文があるが、データが交絡しやすい観察研究では逆の結論が出る場合がある。今回、比較的新しい因果関係の分析を行う遺伝子学的手法のメンデル無作為群間比較を用いて、喘息、花粉症、アレルギー感作、血清総免疫グロブリンE(IgE)、1秒間の努力呼気量(FEV1)、努力肺活量(FVC)に対するBMIの因果関係を調べた。

その結果、喘息と関連していたのは花粉症(オッズ比=0.998)やアレルギー感作(同0.999)ではなく、遺伝的リスクスコアだった(同1.009)。遺伝的リスクスコアはBMI上昇関連対立遺伝子(per BMI-increasing allele)当たりFEV1およびFVCの減少と有意に関連していた。操作変数法によって推定された効果の大きさは、喘息に対してはオッズ比1.07、FEV1では9mlの減少、FVCでは95mlの減少を示した。

BMIの上昇は喘息の高い罹患率および肺機能の低下と因果関係があるが、花粉症やアレルギーのバイオマーカーとは因果関係がないという結論が支持された。

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