アイビー化粧品、2018年3月期通期は赤字に転落
2018.05.18
編集部
化粧品の訪問販売を展開する株式会社アイビー化粧品(東京都港区)は18日、都内で決算説明会を開催し、2018年3月期通期の売上高が前期比15.6%減の56億2400万円、当期損失が8800万円と前期の6億600万円の黒字から赤字に転落したと発表した。強化製品と位置付けていた浸透美活液『レッドパワー セラム』が「計画の3分の1しか売れなかった」(常務取締役の中山聖仁氏氏)ことなどを不振の理由に挙げた。
同社は毎年9月と、その翌年の3月に売上が集中する傾向にある。秋向けの『レッドパワー セラム』が目標販売数の100万本を大きく割ったため、下期に春向けの『ホワイトパワー セラム』(美白の医薬部外品)でリカバーを狙ったものの、目標の100万本に対して40万本弱に留まった。「大型の新製品だったにもかかわらず思ったほど売れなかった」(中山氏)といい、この2製品で売上の4分の3を目指した目標と大きく乖離した。
販売組織数の状況を見ると、販売会社は前期比横ばいの240社、営業所は同145カ所増の6074カ所、BM(ビューティーマネージャー)は同472人増の3万1329名、IM(アイビーメイツ)は同3359人増の25万848名となり、「BMやIMを増やしていかなければならない」(中山氏)との認識を示した。
主な研修の新規動員数の進捗状況については、「親と子のかかわり方教室」が前期比7.6%増の3048名、「SA研修」が同13.1%増の1975名、「美容教室」が同9.1%減の8248名。2016年度に「美容教室」を受講した人が、2017年度に理念研修を受講したことが関係している。
全国の販売会社・営業所が運営するアルテミスサロン数については、アルテミス ザ・ショップが51店舗、アルテミス ザ・ルームが52店舗と計103店舗となった。
2019年3月期通期の売上高は前期比1.3%増の57億円、当期純利益は4億円の黒字化を見込む。連結子会社であった株式会社アイプラティナは3月に解散を決議したことから、来期決算には組み込まれていない。「2019年3月期上期はまだ厳しい状況が続くが、通期で挽回したい」(中山氏)との考えを示した。
- 参考リンク
- 株式会社アイビー化粧品