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(54)桃谷順天館の会社研究 ~化粧品は明色化粧品、0EM事業はコスメテックが担当~(上)

株式会社 桃谷順天館(大阪府大阪市、未上場)は、1885年6月に家督を継ぎ、薬種商「正木屋」から売薬製造業として桃谷順天館を創業したのが起源。創業133年を数える国内屈指の老舗化粧品メーカー。
現在、同社は、グループの中枢機能として研究開発、製造、財務、IT、広告宣伝、広報PR、 経営戦略などを担当。同時に、スキンケアブランド「RF28」の通販とRF28を使った顔、ボディなどの施術を行うエステサロン事業を行っている。
エステサロン事業は、全国の百貨店内に開設した直営店約27店舗で顔や身体等の施術サービスを実施。また、関西を中心に全国の百貨店に期間限定ブースを出店し、RF28 のカウンセリング販売や肌解析機器を用いた肌測定を行うなどのカウンセリング販売を実施している。

薬種商の時代から数えて約400年続く企業で、主要グループ企業の株式会社明色化粧品(大阪府大阪市)は、一般品市場向けに化粧品を販売。特に、2009年に市場に投入した「モイストラボ BBクリーム」は「保湿力が高く同クリーム一本でベースメイクを仕上げてくれる」ことが消費者から受けてヒット商品になった。これまで「ドラッグストア中心に販売し、累計で1000万個を突破した」という。

同じグループ企業の株式会社コスメテックジャパン(大阪府大阪市)は、化粧品のOEM事業を行っている。
ベーシックケアから高性能なスペシャルケアまで用途別に受注し、ユーザーのニーズに合わせた商品提供を強みとしている。
スキンケアは、クレンジングクリーム・クレンジングミルク、ポイントメイク落とし、洗顔フォーム、マッサージクリームなどニーズに合わせて対応。また、口紅やチーク、アイブロウペンシル、リキッドアイライナーなどメイクアップ専用の化粧品OEMにも対応している。

さらに、アジアを中心に商品やサービスを提供する海外事業は「上海桃谷順天館化粧品商貿有限公司」が担当。

この4社を中心にグループを形成。130年の歴史の中で経営危機の時期もあったが、この10年で売り上げは、約4倍から5倍に伸長している。
表に桃谷順天館の事業概要を示す。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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