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フランスで化粧品のアプリケーターが急成長

フランスのプレステージ美容市場は、厳しい経済情勢の影響を受け低迷しており、2018年の同市場の売上高は推定29億ユーロで前年より2%減少した。グローバル情報会社NPDグループは、公式サイトのブログ(2月20日付)でこのような市場分析を明らかにした。プレステージ化粧品の2018年の売上高は4億4000万ユーロで、前年をやや下回ったという。 好調な業績が出ている部門はアプリケーターで、フェイス用、アイメイク用、唇用アプリケータの売上は過去2年間ですべて加速し2018年には2桁成長を記録した。

ブラシやスポンジを含む化粧用アプリケーターの2018年売上高は前年比19%増の260万ユーロだった。内訳で最も躍進したのはリップアプリケーターで前年比105%増加を記録した。次いで、アイアプリケーター(前年比30%)、フェイスアプリケーター(前年比15%アップ)と人気上昇を示した。 売上の大部分は国内チェーン店やデパートで販売されていたが、eコマースも好調だった。

同社美容業界アナリストMathilde Lion氏は、2018年はフランスの美容市場にとって厳しい局面があったが、小売業者やブランドは、eコマースの人気を活かして店頭での体験的なオファリングを強化していると評価。フランス市場は国際的な傾向と一致しており、消費者は持続可能性、成分のトレーサビリティおよびゼロ廃棄物の概念にますます興味を持ち始めていると指摘する。健康的な食事および自然派美容製品は成長基調にあるので、小売業者にとって多くの市場開拓の機会があると示唆している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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