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トウモロコシ成分入り石けんでアレルギー誘発

トウモロコシ成分を含んだ石けんによるものと考えられる食物アレルギーの症例が317日、「Allergology International」オンライン版の「Letter to the Editor(投書欄)」に掲載された。この報告は日本の研究者らによるものである。

アレルギー症状を発症した患者は、約3カ月間、毎日トウモロコシを含む石けんを使って顔を洗っていた。その当時は洗顔後に何の異常な症状も発症しなかった。しかし、約9カ月間の石けん不使用後に再び同じ石けんを使用したところ、顔面の赤み、腫れ、結膜の充血、咽頭部の不快感、そして30分以内には胴体と上肢の紅斑を発症した。病院を受診し、静脈内および経口ステロイドによってこれらの症状は緩和された。その20日後、トウモロコシ由来の成分を含むスナックを食べた後に口唇の腫れを発症したため、はじめてトウモロコシアレルギーが疑われた。石けん、石けん全成分、およびトウモロコシ抽出物を使用してプリックテストが行われた。その結果、石けん(0.1%水溶液および0.01%水溶液)、トウモロコシベースの成分(0.01%水溶液)、およびトウモロコシ抽出物に対する陽性反応が確認された。さらに、トウモロコシ、アワ、キビ、およびキビに対する特異的IgEの血清レベルは上昇していることも確認された。このトウモロコシを含む石けんを使い始めるまで、患者はトウモロコシの摂取に関連した症状を一度も経験したことがなかったため、経皮感作がトウモロコシアレルギーを引き起こしたかもしれないと推測された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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