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英研究者、偽造アルガンオイルを見分ける方法開発

イギリスの食品科学研究所Quadram Instituteは、8日、アルガンオイルの信頼性をテストする新しい方法を開発したと発表した。新しく開発されたベンチトップ型核磁気共鳴 (NMR) 分光計でアルガンオイルの品質と純度を検査することが可能になった。アルガンオイルは、化粧品や健康製品の原料として需要が急増しており その価値が高くなってきている。同時に代替品と混合されるケースも増えているており、同社が開発したNMR装置を使用して誠実なアルガンオイル生産者と供給者を支援する。

アルガンオイルは、モロッコでのみ育つアルガンツリーのカーネルから作られ、保護された地理的表示製品として認識されている。同研究所は、モロッコのラバトにある国立エネルギー研究所(CNESTEN)との協力により、原産地が知られているアルガンオイルのサンプルを入手。このサンプルに基づいて成分のプロファイルを比較する。ベンチトップNMR分光計を使用して、モノ不飽和(MUFA)、ポリ不飽和(PUFA)、飽和脂肪酸(SFA)のプロファイルを測定して検査オイルをスクリーニングすることが可能。

研究者が100%アルガンオイルと表示された28種類の製品を購入してスクリーニングしたところ、純粋なアルガンオイルではない4の製品が検知された。比較調査として、アルガンオイルではないさまざまな植物油をテストした結果、ほとんどを区別することができたという。スペクトル全体から成分プロファイルの情報を組み込むことで、アルガンオイルとは異なる15種類のオイルを識別した。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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