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美白コスメ激変(上)~美白・ホワイトニング等の表現や商品販売中止~

化粧品業界で「美白」や「ホワイトニング」などの表現・表記を中止する動きがひろまっている。
「美白」「ホワイトニング」等の表現が「肌の色による優劣を連想させる」として、ユニリーバやロレアルなど海外の大手化粧品企業が相次いで表現を撤廃。また、美白クリームなどの商品販売を中止する企業も出るなど、美白コスメを取り巻く環境が激変している。

こうした「美白」や「ホワイトニング」などの表現・表記や販売を中止する背景には、米国において黒人男性が白人警察官によって首を圧迫されて亡くなったことに端を発し、人種の不平等に対する抗議が世界中で高まっていることに起因する。

イギリスとオランダに本拠を置く複合企業のユニリーバは、2020年6月にスキンケア化粧品から「フェア」(色白)、「ホワイト」(白)、「ライト」(明るい)などの表現を広告やパッケージから削除した。
削除の理由は「美に対してより包括的なビジョンを目指すための決断」と説く。

また、インドを本拠地とするグループ企業のヒンドゥスタン・ユニリーバは、「フェア&ラブリー」ブランドを「グロー&ラブリー」に変更した。これまで同社は、美白ケアを宣伝文句に使い、アジア、アフリカ、中東諸国において最も大きな成功を収めた。その中心的なコスメブランドが美白クリーム「フェア&ラブリー」であった。
ユニリーバの「フェア&ラブリー」に関する美白宣伝に関し、エジプトやマレーシア等の女性団体を中心に「自然な濃い肌の色よりも白い方が美しい」という考え方に異議を唱え長年、批判と反対の矢を向けてきた。期を同じくしてジョンソン&ジョンソンは、アジアや中東等で販売してきた「ファイン フェアネス」や「クリア フェアネス」の販売を中止した。白人のような肌の白さが手に入るように思わせる広告表現に批判が寄せられたことによる。

花王株式会社(東京都中央区)は、今年(2021年)3月からすべてのブランドで「美白」の表現や表記を取り止めた。
米国で起こった黒人差別への抗議運動を受け、外資メーカーが肌の色による優劣を連想させる「ホワイトニング」などの表記を取りやめることに倣ったもの。
同社は「美白という表現によって白い肌がベストと伝わるのは良くないと考えた」という。美白、ホワイトニングの表現を今後、3年間に順次、廃止する

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