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有望な化粧品成分、タキシフォリン

タキシフォリンおよびタキシフォリン豊富な植物抽出物による成人の肌への効果を評価した試験結果が10月15日、「Antioxidants」オンラインに掲載された。

キク科の植物 Stizolophus balsamita (S. balsamita)に含まれ強力な抗酸化活性を持つフラボノイドのタキシフォリン(TXF)は、化粧品の色素沈着抑制成分や細胞のメラニン形成抑制成分として用いられている。今回の研究では、乾燥させた Stizolophus balsamita からエタノール抽出した成分を3%含むクリームを作成。市販のタキシフォリン3%クリームと比較。しわ、たるみ、乾燥、色むらなどの肌老化の臨床的兆候が認められる97人の白人女性(35~61歳)をStizolophus balsamitaクリーム、タキシフォリンクリーム、プラセボクリームを塗布する3グループに割り当てた無作為化試験を実施した。Glossymeter GL200およびCutiscan SC100を使用して、クリームを塗布する前後に生物物理学的および生体力学的皮膚パラメーターを測定した。潜在的な刺激特性はパッチテストで評価した。また、エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)と共焦点ラマン分光法を使用してクリームの経皮浸透を調査した。

その結果、Stizolophus balsamitaクリームは、色素沈着過剰、紅斑、およびpHの上昇を軽減した。タキシフォリンクリームは皮膚の粘弾性を改善した。すべてのクリームは非刺激性であることが示された。浸透率は、Stizolophus balsamitaクリームよりタキシフォリンクリームで高かった。今回の結果から、Stizolophus balsamita抽出物とタキシフォリンが成人向けのスキンケア製品の成分として有用である可能性が示唆された。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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