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母親の腸管内のビフィズス菌が新生児にも継承~ヤクルト研究成果

ヤクルト本社は、ヤクルト本社ヨーロッパ研究所(ベルギー王国ゲント市)での研究成果として、出産前の母親の腸管内に常在するビフィズス菌が新生児の腸管に受け継がれることを明らかにした。この研究成果は米国で出版されているオンライン版の学術誌「PLOS ONE(プロスワン)」に11月14日に公開された。同社は研究結果から、母親から受け継がれたビフィズス菌が新生児の腸管内で優勢に増殖し、免疫が発達していない新生児を病原菌から守っていると考察。子供の健康のためにも妊婦が良好な腸内環境を維持することが大切だと考察している。

ビフィズス菌は、新生児の腸管内では、出生後の早い段階で最も多くを占める細菌として知られており、免疫が発達していない新生児の感染防御や乳幼児期の粘膜免疫系の発達において、重要な役割を果たすことが報告されているが、新生児に定着しているビフィズス菌の由来については明らかにされていなかった。

ヤクルト、同社ヨーロッパ研究所およびニュートリシア・リサーチ・ユトレヒト・オランダは共同研究を行い、これまでに出産前の妊婦および出世後の新生児の便からビフィズス菌を経時的に単離し、8組の自然分娩親子のうち6組で母親と同一菌株のビフィズス菌が新生児から検出されることを確認していた。

今回の共同研究では、ベルギー在住で分娩様式の異なる17組の母子(自然分娩12組、帝王切開5組)を対象に調べた。その結果、自然分娩で生まれた新生児11人から、母親と同意地菌株のビフィズス菌が検出された。帝王切開で生まれた新生児ではビフィズス菌は検出されるものの、母親と同一菌株のビフィズス菌は検出されず、腸管内でのビフィズス菌定着も自然分娩児と比べると遅いことが確認された。

同社中央研究所の石川文保所長は、「本研究内容は新生児にビフィズス菌優勢の腸内菌叢が形成される理由を解明する重要な手かがり。今後さらに研究を発展させ、腸内細菌と母子の健康との関係の解明につなげていきたい」とコメントしている。

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